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目次

RTK GPSとは何か?

RTK GPSの主な活用シーン

RTK測量を比較検討するポイント

スマホで完結?新時代の簡易RTK「LRTK」とは

LRTKが選ばれる3つの強み

まとめとLRTKによる簡易測量の紹介

FAQ(よくある質問と回答)


RTK GPSとは何か?

まず、RTK GPSの基本について押さえておきましょう。RTK(Real Time Kinematic)とは、GNSS(全球測位衛星システム)を利用してリアルタイムに高精度な測位を行う技術のことです。通常のGPS測位では衛星信号だけを元に位置を計算するため誤差が5-10 m (16.4-32.8 ft)程度生じますが、RTKでは2台の受信機(基準局と移動局)を使った相対測位によってその誤差を数センチ以内まで打ち消すことができます。基準局を既知の座標点に設置し、そこで計算された誤差(補正情報)を移動局にリアルタイム配信することで、移動局側は自身の測位結果に補正を適用し、即時にセンチメートル単位の高精度な現在位置を求めることが可能です。このようにRTK方式では、その場で誤差補正を行いながら位置を特定できるため、後でデータを処理する必要がなく現場で即座に高精度座標を取得できる点が大きな特徴です。


近年では、このRTK技術が測量・建設分野で注目を集めています。従来は数メートルのずれが当たり前だったGPSを利用した測位で、平面位置で±2-3 cm (±0.8-1.2 in)、高さ方向でも数センチ以内 (within a few inches)という桁違いの精度を実現できるからです。これにより基準点の設置や出来形管理など、これまで光学式の精密測量機が必要だった作業もGNSSで直接行えるようになります。さらに、一度通信環境と補正情報が整えばリアルタイムに結果が得られるため、現場で測ったその場で座標を確認・共有できる利便性も魅力です。RTKは「手軽さでは通常GPSに劣るが圧倒的に精度が高い」という存在でしたが、機器の小型化・低価格化やネットワーク型RTKサービスの普及によって手軽さと高精度を両立するソリューションも登場してきています。


RTK GPSの主な活用シーン

現在、RTK GPSはさまざまな分野で活用が広がっています。特に以下のようなシーンで、高精度測位技術が威力を発揮しています。


建設・土木現場: 土木工事や建築工事では、基準点の設置や丁張り(位置出し)、出来形管理など正確な位置合わせが求められる場面が多々あります。RTKを使えば、施工現場で即座に基準点の測設や高さの確認が行えるため、作業効率が大幅に向上します。また重機のオペレーションにRTKの位置情報を組み合わせることで、機械施工の自動化や精密なマシンガイダンスも可能になります。


災害対応・調査: 地震や土砂災害が発生した直後の現場では、一刻も早い状況把握と記録が重要です。RTK対応の測量システムがあれば、被災地で迅速に地形の変化や被害範囲を計測し、精度の高い現況データを得ることができます。通信インフラが寸断された環境でも、後述する衛星補強信号などを活用して測位を続行できるRTK機器は、災害調査で心強いツールとなります。


インフラ点検・維持管理: 道路や橋梁、上下水道といった社会インフラの点検業務でもRTKの高精度測位が活躍しています。定期点検で構造物の変位や傾きを測定したり、埋設管の位置を高い精度で記録したりといった用途にセンチメートル級のデータが生かされています。効率的な維持管理には正確な現況把握が欠かせず、RTKの導入が点検作業の精度と信頼性を高めています。


このように、RTK GPSは建設土木から防災、インフラ維持管理まで幅広い現場で利用が進んでおり、今後も需要が高まることが予想されます。それだけに「より手軽に使えるRTK」への期待も高まっていると言えるでしょう。


RTK測量を比較検討するポイント

では、RTK GPSの導入や機器選びを検討する際、どのような点を比較すれば良いのでしょうか。ここでは、RTK測量の方式や機材を選ぶ上で押さえておきたい主要なポイントを挙げます。


測位精度と安定性: 取得できる精度がどの程度か(平面・高さ方向の誤差)、環境によって精度やFix解の安定度がどう変わるかは重要な比較ポイントです。高精度を謳う機器でも、遮蔽の多い現場や衛星が捉えにくい環境で性能を維持できるか確認しましょう。特に高さ方向の精度は、盛土・切土の体積計算やレベル出しなどで重要になるため、目的に応じて要求精度を見極める必要があります。

機動性と作業効率: 機材の大きさ・重量やセッティングの手間も比較しましょう。従来の光学測量機(トータルステーション)などは重量があり持ち運びに労力がかかる上、据え付けに時間や人手を要しました。対して、小型軽量なGNSS機器であれば現場への持ち込みが容易で、一人でも測量を完結できます。準備や後片付けの容易さは作業効率に直結します。

リアルタイム性と使いやすさ: 現場で即座に測位結果を得て活用できるかも重要です。RTKは基本的にリアルタイム測位ですが、機器によって初期設定や操作の難易度が異なります。専門知識が必要なシステムだと現場で扱える人が限られてしまいます。なるべく設定が簡単で、直感的な操作で測位できる機器を選ぶと現場担当者自身で扱いやすくなります。

通信方式と利用環境: RTKでは基準局から補正情報を得るための通信が不可欠です。無線機やインターネットを用いる方法がありますが、現場の環境に合った方式か検討が必要です。例えば山間部や携帯圏外の地域で使う場合、携帯回線を使うネットワーク型RTKだけではなく、衛星通信(準天頂衛星システム「みちびき」のCLASなど)に対応した機器だと安心です。自前で基地局を用意する場合は、基地局側の設置や既知点座標の取得の手間も考慮しましょう。

導入コストと維持管理: 初期費用やランニングコストも比較の重要点です。高価な専用機材を揃える場合と、手持ちの端末を活用できるソリューションでは投資額が大きく異なります。また機器の耐久性やメンテナンスの必要性も確認しましょう。定期校正や修理にコストや時間がかかるようでは現場運用に支障が出る可能性があります。小型でシンプルな機器構成なら故障リスクも低く、万一トラブルが起きても代替が効きやすい利点があります。

付加機能と拡張性: GNSS受信機によっては、測位データのクラウド共有や他センサーとの連携など独自の付加機能を備えるものもあります。例えば取得データをそのままクラウドで共有できれば内業効率が上がりますし、レーザースキャナなどと組み合わせて点群計測が行える機種であれば三次元での活用も可能です。導入目的に応じて、こうした拡張機能の有無も比較検討すると良いでしょう。


以上のポイントを踏まえ、自社のニーズに合ったRTK測位システムを選定することが大切です。こうした比較検討の結果、昨今特に注目されているのがスマートフォンを活用した手軽なRTK測量です。次に、その代表例である「LRTK」というソリューションについて見てみましょう。


スマホで完結?新時代の簡易RTK「LRTK」とは

近年登場した「LRTK」は、スマホで簡単にセンチメートル精度の測量が行える画期的なRTKシステムです。専用の小型GNSS受信デバイスをiPhoneなどのスマートフォンに装着し、アプリを起動するだけで高度なRTK測位が可能になります。重量は約160 gと手のひらに収まるコンパクトサイズで、ポケットに入れて持ち運べる手軽さです。バッテリーも内蔵しており、連続で約6時間の測量が行えます。煩雑な機器の組み立てや専門的な設定は一切不要で、電源を入れれば自動的に衛星を捕捉し、数十秒程度で高精度測位が始まります。


LRTKが優れているのは、従来は専門技術者や高額な機材が必要だった測量作業をスマホ1台で置き換えられる点です。GNSS基準局からの補正データもインターネット経由で自動取得でき、熟練者でなくても直感的に操作できます。スマホの画面上に現在位置の座標がリアルタイム表示され、地図アプリ感覚でポイントの測定・保存ができるため、現場担当者自身が測量を行い即座に結果を共有することも可能です。まさに「誰でもどこでも高精度測位」を体現したソリューションと言えるでしょう。


LRTKが選ばれる3つの強み

では、数あるRTKソリューションの中でLRTKが注目され、選ばれる理由とは何でしょうか。ここではLRTKの際立った3つの強みについて解説します。


強み1: 専門知識不要の手軽さで誰でも高精度測位

LRTK最大の特徴は、その圧倒的な手軽さにあります。デバイスをスマートフォンに装着し電源を入れるだけで、自動的に測位が開始されるシンプル設計です。煩雑な設定や難しい操作は一切なく、測位ステータスが「Fix」(整数固定解)になれば即センチメートル級の精度が得られます。基準局の補正情報もクラウド経由で自動取得されるため、ユーザーは意識する必要がありません。従来、RTK測量というと専門の測量士に任せる場面も多くありました。しかしLRTKなら熟練者でなくても現場担当者自身で測量が可能です。重い三脚や装置を担いで現場を駆け回る必要もなく、1人で効率よくポイント測定が行えます。「難しそう」「手間がかかりそう」というRTKのイメージを覆し、誰でも扱える高精度測位を実現した点が第一の強みです。


強み2: スマホ連携による多機能な現場支援

2つ目の強みは、スマートフォンと連携することによる多機能な現場支援です。LRTKは単に高精度な位置座標を測るだけでなく、スマホのカメラやセンサーを活用した様々なアプリ機能を備えています。例えばiPhoneのLiDARスキャナと組み合わせて3D点群のスキャンを行い、取得した点群データにそれぞれリアルタイムの高精度座標を付与するといった芸当も可能です。またスマホ画面上で図面データや地下埋設物の位置を重ねて表示し、AR(拡張現実)によるナビゲーションを行う機能も搭載しています。これを使えば、設計図上のポイントや杭打ち位置にユーザーを誘導する杭打ちガイダンスも直感的に行え、従来は職人の勘に頼っていた墨出し作業などをデジタルに支援してくれます。さらに測位データや点群はその場でクラウドに同期できるため、事務所に戻ることなく即座に共有・確認できるのも利点です。このようにLRTKは現場で求められる様々な機能をスマホアプリ内に取り込み、オールインワンの測量ツールとして現場作業を効率化してくれます。


強み3: 通信圏外でも使える高い信頼性と低コスト運用

3つ目の強みは、現場環境を問わず安定して運用できる信頼性と、導入・運用コストの低さです。LRTKは日本の準天頂衛星システム「みちびき」が配信する高精度補強信号CLASに対応しており、携帯通信圏外の山間部などでも衛星通信だけでセンチメートル級測位を持続できます。一般的なネットワーク型RTKシステムは携帯回線で補正データを受信できない環境では使えませんが、LRTKなら通信インフラが途切れた状況下でも測量を継続可能です。そのため災害直後の被災地のように通信環境が不安定なケースでも威力を発揮します。実際に地方自治体でも災害対応やインフラ点検目的でLRTKを導入する事例が出てきており、従来のトータルステーションによる手法と比べて短時間で低コストに現地状況を計測できたと報告されています。また民間の建設現場でも試験利用が進んでおり、丁張りの設置確認や出来形検測を効率化する簡易測位ツールとして活用が始まっています。


コスト面でも、LRTKは従来型の測量機器に比べて導入ハードルが大幅に低いことが魅力です。既存のスマホやタブレットを活用できるため、高額な専用機材を一から揃える必要がありません。機器そのものも小型でシンプルな構成のため故障やメンテナンスのリスクが少なく、日常的な管理が容易です。必要なときにサッと取り出して測量できる手軽さと相まって、現場で常備しやすいRTKツールと言えるでしょう。


まとめとLRTKによる簡易測量の紹介

RTK GPSは、通常のGPS測位では得られなかった桁違いの精度と即時性で、建設・土木の現場に新たな価値をもたらす技術です。その一方で従来は高価な機材や専門知識が必要で、一部の限られた場面でしか使われてきませんでした。しかしLRTKのような革新的なソリューションが登場したことで、誰もが気軽に高精度測位にアクセスできる時代が訪れつつあります。スマートフォンさえあればどこでも使えるLRTKは、まさに測量の民主化を象徴するツールです。


LRTKを活用すれば、今まで専門の測量班に依頼していた作業を自社の現場スタッフだけで完結できるようになります。高精度な位置情報をすぐに取得・共有できることで、工事の進捗管理や出来形の確認がリアルタイムに行え、業務の効率化と品質向上につながります。RTKの導入を検討中の方は、ぜひこの簡易測量システムLRTKを現場で試してみて、その手軽さと精度を実感してみてください。最先端のRTK技術を味方につけて、測量作業の革新に踏み出してはいかがでしょうか。


FAQ(よくある質問と回答)

Q: RTKと通常のGPSとの違いは何ですか?

A: 通常のGPS測位は単独の受信機で行うため、衛星信号に含まれる誤差を補正できず誤差が数メートル程度発生します。これに対してRTK測位では、基準局と移動局という2台の受信機による相対測位を行い、基準局から送られる補正データを適用することで誤差を数センチまで縮小できます。簡単に言えば「もう一台のGPSを基準にお互いの誤差を打ち消し合うことで高精度化する」仕組みがRTKです。


Q: RTK測位を利用するには何が必要ですか?

A: 基本的な構成要素は「基準局用のGNSS受信機」「移動局用のGNSS受信機」「両者を通信で繋ぐ手段」の3つです。自前でRTKを行う場合、まず正確な座標値が分かっている地点に基準局を設置し、そこから移動局へ無線やインターネットで補正情報を配信します。最近では国や民間の提供する基準局ネットワーク(電子基準点やVRSサービスなど)を利用して、自分で基準局を置かなくても測位できるケースも増えています。LRTKのようにインターネット経由で自動的に補正データを取得できるシステムなら、必要な機材は手元の受信機とスマホだけと非常に簡便です。


Q: スマートフォンだけでRTK測量は可能なのでしょうか?

A: はい、可能です。従来は専門機材が不可欠でしたが、LRTKのようなスマホ対応RTKデバイスを使えばスマートフォンでセンチメートル級測位が行えます。スマホに小型受信機を装着し専用アプリを起動するだけで、高精度な現在地をリアルタイムに取得できます。もちろん測位にはGNSS信号と補正データが必要ですが、LRTKではその取得も自動化されているため手間がかかりません。携帯性にも優れ、現場でもスマホ感覚で手軽に測量できる点が画期的です。


Q: RTKでどのくらいの測位精度が得られますか?

A: 環境や機器によって変動しますが、一般的なRTK測位では平面位置で±2-3 cm (±0.8-1.2 in)、高さ方向で±数 cm (±a few inches)程度の精度が得られます。良好な条件下では1 cm台まで精度が向上することもあります(to the 1 cm level (about 0.4 in))。LRTKの場合も、固定解(Fix)が得られた状態であれば概ね同程度の精度が確保できます。この精度であれば、建設測量で要求される厳密な基準点の設置や出来形管理にも十分対応可能です。


Q: RTKは高価で扱いが難しいイメージがありますが、導入ハードルは高いのでしょうか?

A: 従来のRTKシステムは確かに高額なGNSS機器や専門知識を要したためハードルが高く感じられました。しかし最近ではLRTKのように既存のスマホを活用できる低コストな製品も登場しており、RTKの導入は格段に身近になっています。初期投資を抑えられる上、操作も簡単でトレーニングの負担が少ないため、小規模な現場や個人でも気軽に高精度測位にチャレンジできる環境が整いつつあります。今まで諦めていた方も、この機会にぜひRTK導入を検討してみてください。


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